加藤千恵「点をつなぐ」
2021年9月16日 Private Library
主人公のみのりは北海道出身の28歳。
東京のコンビニチェーンでスイーツの商品開発を担当している。
地元の友達が結婚・出産したりしている中で、
仕事一筋のみのりは周りと比べて内心焦ったり、
これからの人生について考えを巡らせたりと
葛藤ばかり。新商品の開発にも頭を痛めている。
恋愛に関しては、社会人1年目の頃の苦い失恋が心残りで、
長年恋人はいない。
そんな中、高校時代の同級生の立川や、
取引先のメーカー開発者の藍田さんといった、
2人の男性との関係も気になるところ。
作者の加藤千恵の小説は本当に読みやすいので、
これまで何冊も買って読んでいます。
彼女は私と同じ北海道出身で、この作品の主人公も北海道出身。
北海道の描写に関してや、周りと比べて焦る点については、
わかるわかる、と共感しながら読みました。
そしてコンビニスイーツの商品開発の苦悩や裏側も知ることができて、
読み応えがありました。
あと、ページ数が200ページ未満なのも読みやすかった。
巻末には作家の村田沙耶香との対談が掲載されています。
作品の主人公のみのりは、人に素直に甘えられず、
不器用な女性なんだと思います。
仕事以外では積極的ではなく、自分がどうしたいのか、
例えば男性とどう付き合っていきたいのかが、意思が見えてこない。
人任せだったり、流れに任せているところがある。
そして後悔してるの繰り返し。
この作品でもポイントになっていて、個人的にもひどいなあと感じたのは、
みのりが新卒1年目でコンビニ店舗の店長業務を任され、
激務で心身共に余裕がなく、大学時代から付き合っていた彼氏と
別れ話をするシーン。
この時のみのりの心境を要約すると、
”別れ話よりも、部屋に帰って眠りたかった。それほど疲れていた”って。
仕事でいっぱいいっぱいで疲れてるのはわかるけど、
彼氏に対しての態度が冷たいしひどすぎる(-_-;)
約束をキャンセルしたり連絡しなかったのもみのりなわけで、
それが積み重なって彼氏も別れを考えたのだ。
彼氏からすれば、”別れを先延ばしにしていたのはどっちやねん”っていう。
会いに行ったら会いに行ったで、言い訳なしに彼氏とちゃんと向き合って、
誠実な態度をとってほしいって思った。
彼氏はただみのりを責めたいわけでなく、みのりの労働環境のことや、
みのりの体調に関して心配して話したりしているのに。
それに対して全部言い返しては、
「(自分の)知らない仕事に口出すのもどうかと思うけど」
と吐き捨てるみのり。
もう彼氏に同情してまうわ!!ヾ(≧□≦*)ノ
彼氏も新卒で社会人として働いていて、
それでもみのりと会おうとしてたりしてたわけで。
きっとちゃんとみのりと話がしたかったんだよね。
「別れるなら別れるということで構わない」のは、彼氏の方だったのだ。
私が働いていた頃、休みの日も仕事のことや職場のことが頭から離れなかった。
みのりは切り替えが下手だったんだろうな。昔も今も変わらず。
”自分で選びとってきた道”というのがこの作品のテーマなんでしょうけど、
仕事以外での生き方や恋愛に関しては、ちゃんと自分の意思を示して
点つなぎしていってほしいなと思いました。
もし続編が出たら読んでみたいな。
東京のコンビニチェーンでスイーツの商品開発を担当している。
地元の友達が結婚・出産したりしている中で、
仕事一筋のみのりは周りと比べて内心焦ったり、
これからの人生について考えを巡らせたりと
葛藤ばかり。新商品の開発にも頭を痛めている。
恋愛に関しては、社会人1年目の頃の苦い失恋が心残りで、
長年恋人はいない。
そんな中、高校時代の同級生の立川や、
取引先のメーカー開発者の藍田さんといった、
2人の男性との関係も気になるところ。
作者の加藤千恵の小説は本当に読みやすいので、
これまで何冊も買って読んでいます。
彼女は私と同じ北海道出身で、この作品の主人公も北海道出身。
北海道の描写に関してや、周りと比べて焦る点については、
わかるわかる、と共感しながら読みました。
そしてコンビニスイーツの商品開発の苦悩や裏側も知ることができて、
読み応えがありました。
あと、ページ数が200ページ未満なのも読みやすかった。
巻末には作家の村田沙耶香との対談が掲載されています。
作品の主人公のみのりは、人に素直に甘えられず、
不器用な女性なんだと思います。
仕事以外では積極的ではなく、自分がどうしたいのか、
例えば男性とどう付き合っていきたいのかが、意思が見えてこない。
人任せだったり、流れに任せているところがある。
そして後悔してるの繰り返し。
この作品でもポイントになっていて、個人的にもひどいなあと感じたのは、
みのりが新卒1年目でコンビニ店舗の店長業務を任され、
激務で心身共に余裕がなく、大学時代から付き合っていた彼氏と
別れ話をするシーン。
この時のみのりの心境を要約すると、
”別れ話よりも、部屋に帰って眠りたかった。それほど疲れていた”って。
仕事でいっぱいいっぱいで疲れてるのはわかるけど、
彼氏に対しての態度が冷たいしひどすぎる(-_-;)
約束をキャンセルしたり連絡しなかったのもみのりなわけで、
それが積み重なって彼氏も別れを考えたのだ。
彼氏からすれば、”別れを先延ばしにしていたのはどっちやねん”っていう。
会いに行ったら会いに行ったで、言い訳なしに彼氏とちゃんと向き合って、
誠実な態度をとってほしいって思った。
彼氏はただみのりを責めたいわけでなく、みのりの労働環境のことや、
みのりの体調に関して心配して話したりしているのに。
それに対して全部言い返しては、
「(自分の)知らない仕事に口出すのもどうかと思うけど」
と吐き捨てるみのり。
もう彼氏に同情してまうわ!!ヾ(≧□≦*)ノ
彼氏も新卒で社会人として働いていて、
それでもみのりと会おうとしてたりしてたわけで。
きっとちゃんとみのりと話がしたかったんだよね。
「別れるなら別れるということで構わない」のは、彼氏の方だったのだ。
私が働いていた頃、休みの日も仕事のことや職場のことが頭から離れなかった。
みのりは切り替えが下手だったんだろうな。昔も今も変わらず。
”自分で選びとってきた道”というのがこの作品のテーマなんでしょうけど、
仕事以外での生き方や恋愛に関しては、ちゃんと自分の意思を示して
点つなぎしていってほしいなと思いました。
もし続編が出たら読んでみたいな。
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